地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

2008-01-01から1年間の記事一覧

バダ・ハリ時代到来か?

昨日は、TVでK-1ジャパンGPを見た。 エヴェルトン・テイシェイラが優勝したが 「怪物・極真世界王者」という割には、 インパクトがあまり感じられない内容だった。 K-1参入から日が浅いことを考えれば悪くは無いのだが、 特に決勝戦は、相手の前田慶次郎(元…

セカンドキャリア

ポスドクや博士号取得者のセカンドキャリアのことを スポーツ選手の引退後のそれに喩えるような議論があるが、 正直言って自分は好きではない。 それはスポーツ選手の場合は オリンピック金メダリストなどの勝ち組というか、 その頂点を極めたトップクラスの…

信奉者の説得は可能である

懇切丁寧に論理的に筋道立てて説明しても 疑似科学とかオカルトなどの信奉者の説得は 非常に難しいというのは確かにそうであるが、 信奉者の説得が不可能だとは全く思わない。 必ず説得可能であるとまでは言わないが、 かなり多くの場合において説得は可能で…

秋葉原通り魔事件

秋葉原で起きた通り魔事件について語るにあたって 何よりもまず、事件の犠牲となって亡くなられた方々の ご冥福を祈りたいと思う。 今回の事件では秋葉原という日本有数の繁華街で起きたこともあって 非常にショッキングであったが、 繁華街で起きた無差別殺…

日本学術会議が大学教育の質の保証について審議依頼を受けた

日本学術会議のWEBサイト(http://www.scj.go.jp/ )によると 平成20年6月3日、文部科学省高等教育局から金澤一郎日本学術会議会長に対して、大学教育の分野別質保証の在り方に関する審議依頼がありました。本件は大変重要なテーマであり、日本学術会議に…

批判者が信奉者から論者として信用されるために

疑似科学やオカルトなどの信奉者に説得を試みる場合に 丁寧に論理的に筋道立てて説明したつもりでも、 ちっとも納得してもらえない場合には、 「相手には理解力が欠如している」とか 「バカに理屈は通用しない」とか そういう感想を持つことはよくあることだ…

バイオは産業界での就職は極めて困難

日本生物工学会誌第86巻第4号の192~193ページに 「博士の生き方」主催の奥井隆雄さんが 「若手研究者がキャリアパスを描く上で必要なこと」という文章を寄せておられる。 その中に総務省統計局の「科学技術研究調査報告」を基に作成された 専門別の研究者数…

池内了「疑似科学入門」感想

Japan Skeptics運営委員でもある池内了の「疑似科学入門」を読んだ。 著者は1993年9月2日の朝日新聞夕刊に「見過ごせぬ疑似科学出版」という文章を寄せていて 疑似科学批判に関しては15年近いキャリアがあり、 その一方で「科学は今どうなっているの?」や「…

安倍さんをちょっと見直した

報道によると歴代首相と来日中の胡錦濤・国家主席との朝食会の席で 安倍晋三前首相が 「ダライ・ラマ側との対話再開は評価するが、同時に、五輪開催によってチベットの人権状況がよくなったという結果を生み出さなければならない。そうなることを強く望んで…

シンポジウム「21世紀の科学技術リテラシー」

科学技術リテラシーに関する次のようなシンポジウムが開催されるそうだ。 第1回シンポジウム「21世紀の科学技術リテラシー」 ○日 時:2008年5月25日(日) 10:00-17:00(受付開始9:30) ○会 場:富士ソフト アキバプラザ5F アキバホール(東京:秋葉原) ○参加…

大学の社会的役割とは?

大学関係者、とりわけ旧帝大系の大学関係者の意識では 大学の最も重要な教育機能として「研究者の育成」が浮かび上がっていくるような そんな印象がないこともない。 博士課程を持った大学院の機能であればそうなのかもしれないし、 「大学教授」ではなく「…

大学教育の質の保証は望ましいことだ

人気ブロガーstochinaiさんの「5号館のつぶやき」に3月25日付けで 「卒業式:大学も学習指導要領?」http://shinka3.exblog.jp/8522660 というエントリーが上がっているのを拝見したが、 自分はいささか異なる感想を持った。 stochinaiさんは、 文科省が学…

論理とレトリックの教育を!

中世ヨーロッパの大学における自由七科には 論理とレトリックが含まれていたことは知っている人も多いだろう。 論理的に正しい推論と説得力のある弁論術は、 基本的なリテラシーとして現代でも必要なものではないかと思う。 ところが日本においてはこれらの…

内藤、視聴率で女子マラソンに勝つ!

3月8日のWBC世界フライ級タイトルマッチ、 内藤大助vs.ポンサクレック・ウォンジョンカムは 正統派のポンサクレックと変則スタイルの内藤の 非常にスリリングな攻防で楽しめるボクシング放送だったが、 平均視聴率(関東地区)が、26.3%、瞬間最高視聴率も3…

市民の科学

アカデミックな科学者集団にとって最大の資金供給者(パトロン)は誰かと問えば、 それは政府あるいは国家だということになるだろう。 実際、国立大学や政府系研究機関(国研とか独法)に所属する研究者は 国家の予算から給料や主たる研究費を受取っているわ…

博士の生き方アンケート

あちこちで取り上げられているのでご存知の方も多いと思うが、 トリムさんのサイト「博士の生き方」http://hakasenoikikata.com/ で「博士の生き方」アンケートが実施されている。 ポスドク問題渦中の若手対象のアンケートだけでなく 一旦はアカデミック・ポ…

21世紀はバイオの時代か?

ヒトゲノム・プロジェクトのときには 医学の飛躍的な発展に寄与する可能性が謳われたが、 ドラフト版の完成が報じられたのは2000年で そのときのアメリカ大統領がビル・クリントンだったのだから クリントンの後任のブッシュが2期目を終えようとしている今、…

教科書という業績

科学者の業績として著書というのもあるが、 大学などの教育機関では必ずしも重視されているとは言えないようだ。 しかし教育者として考えたとき小手先の研究成果よりも 後進のための教科書を著すというのは重視されても良いかもしれない。 教科書と言っても…

ファインマンをちょっと嫌いになる

物理学者のファインマンは、 「科学哲学が科学者の役に立つ度合いは、鳥にとっての鳥類学のようなもの」 “Philosophy of science is about as useful to scientists as ornithology is to birds.” という趣旨の発言をしたそうだ(出典はS.ワインバーグによる…

三崎vs.秋山戦ノーコンテストに思う

昨年末の「やれんのか!」での三崎和雄vs.秋山成勲戦は、 三崎のサッカーボールキックが反則扱いで 結局ノーコンテストということになったそうだ。 事前のルールミーティングのことはTV視聴者にはわからないので、 主催者側発表を受け入れておくことにするが…

阪神大震災から13年

前に書いたこともあるが、 阪神・淡路大震災が発生した当時の職場が被災地にあったので、 この日が来ると何とも言葉にし辛い気分になる。 ちょうど前日が成人の日の振り替え休日だったので、 大学の後輩のデータ処理のためにマシンを貸すために出てきていた…

バイオ系の学生は使えんのか?

先日、大学教員をやっている知人と話していたら、 大意「ウチの学生さんは生物系なんで装置系の話にはモチベーションが欠けている」云々。 その知人のところでは工学部であってもその中の化学・生物系は図学とかはやらないそうだ。 それで「せめてポンチ絵く…