地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

2007-01-01から1年間の記事一覧

ポスドク経験者をリエゾンに活用する案

先日、 アカデミアから民間企業への方向転換の場として 研究生制度というもののデザインを試みてはどうかと書いたが、 あれから少し考えてみたものを書いてみる。 ポスドク問題については色々言われているが、 アカデミックポストに就けないまま、 歳を重ね…

就職浪人のための制度を設計してみないか

vikingさんの「ドクター・ポスドク残酷物語ふたたび:君、博士に進み給ふこと勿れ」 http://www.mumumu.org/~viking/blog-wp/?p=1098 というエントリの中の 「就活に失敗したのなら就職浪人してでもいいから博士課程には進まずに就職しろ」 という助言を見て…

DVD"Highway to Hell"

昨日、タワレコで"Highway to Hell"という輸入版DVDを買った。 Masterplanというところから出ている奴で 中身は78~79のボン時代のライブ映像なのに ジャケットの写真は"Stiff Upper Lip"の頃のメンバー写真という 正規商品なんだろうかという心配になってく…

学校教育で強化すべきなのは理科なのか

日本学術会議が 「これからの教師の科学的教養と教員養成の在り方について」 http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-20-y1.pdf という要望をまとめたようだ。 いわく小中学校の教師の科学的教養が低下して 日本の若者の科学的能力の低下の原因になっ…

格闘技は選手の安全を考えて欲しい

昨日はTVでK-1 MAXを見た。 TV局と放送時間が違うとはいえ 日曜(24日)に放送されたK-1 GPアムステルダム大会で、 そこでのボブ・サップ復帰の大袈裟な煽りと その後の醜態に非常に気分を悪くしていたので、 口直しになればと思って見た。 相変わらず、1,2…

天皇陛下万歳!

現在世界で最も社会的地位の高いアマチュア科学者というと 今上陛下ということになるのだろう。 ロンドン・リンネ協会でのご講演内容が宮内庁のサイトに出ていた。 原文は、http://www.kunaicho.go.jp/gaikoku/gaikoku-h19-04.pdf 和訳が、http://www.kunaic…

アマチュアに門は開かれているか

先日、学振の哲学系のポスドクの人と話をした際に 大意「ポストの獲得は大変じゃないですか」と言ったら 明るい表情でキッパリと 「なきゃないでバイトしてでも研究は続けますから!」と言われて ちょっとびっくりすると共に若さを眩しく思った。 哲学系は実…

タンパク質の構造解析で先頭を走る人々

タンパク3000の後継というか新たに 「ターゲットタンパク研究プログラム」なるプロジェクトが始まるようだ。 http://www.jst.go.jp/keytech/kouboh19-2.html 誰が応募し誰が採択されたかはいずれわかるが ※2007/06/18追記:文科省から採択課題の発表があった…

タンパク3000について

周辺人から見たバイアスありまくりの批評になってしまう部分があるが、 行きがかり上、避けては通れないと思うので、 タンパク3000についての自分なりの評価を書こうと思う。 (今回は全員の敬称を「さん」とする) ぱっと目には、タンパク3000プロジェクト…

タンパク3000の徒花の陰に隠れて

この3月で終了した文科省の「タンパク3000」プロジェクトを 中村桂子(敬称略、以下他の人も同様)が朝日新聞で批判してから いくつかのブログで取り上げられたりして話題になっているようだ。 自分はタンパク3000からの金を研究費としても賃金としても その…

ブライアン・メイが科学書執筆に参加!

最近知ったのだがクィーンのブライアン・メイがなんと 「BANG! 宇宙の起源と進化の不思議」(http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/479734007X/) という宇宙史の本の共同執筆者になっているらしい! (ニュースソースはbarks http://www.barks.jp/news/?id=10000…

鉄腕アトム「地上最大のロボット」を読み直す

以前にも触れたことがあるが「鉄腕アトム」の最も人気のある話というと 浦沢直樹のリメーク「PLUTO」でも話題になった 「地上最大のロボット」(連載時は「史上最大のロボット」1964~65年)だろう。 自分は連載にリアルタイムで触れた世代ではないけれど 子…

移民2世は日本で首相になれるか?

昨日のフランスの大統領選挙ではサルコジ候補が勝利したが、 サルコジ氏はハンガリーからの移民2世だそうだ。 2005年の北アフリカ系移民を中心にした暴動の際には 強硬な対決姿勢を示したサルコジ氏であるが 排外的ないわゆる極右からは移民2世であることを…

研究者に教育を期待してはいけない

lanzentraegerさんの「うすっぺら日記」の 2007年4月21日付けのエントリ「学生がその後どうなるのか」 http://d.hatena.ne.jp/lanzentraeger/20070421/p3 が各方面で話題になっているようだ。 lanzentraegerさんの言っておられる 「大学院の研究室というとこ…

プロセスとしての科学

先日に続き、essaさんのサイト「アンカテ(Uncategorizable Blog) 」の 「科学とは結論と権威の供給元なのかそこに至るプロセスなのか」と言う記事を読んだ。 http://d.hatena.ne.jp/essa/20070416/p1 まず自分は「科学はプロセス」という考え方に立っている…

既存科学への不信感としてのオルタナ系

以前にも少し書いたが自分はニセ科学よりも反科学のほうが深刻な問題だと思っている。 ニセ科学よりも反科学のほうが問題 - 地獄のハイウェイ 広義のニセ科学の中にはいわゆる「超科学」などのオルタナ系も含まれるが そういうものに標準的な科学の方法論か…

TBSは報道機関として襟を正せ!

essaさんという方の「アンカテ(Uncategorizable Blog) 」というサイトの 「TBS「朝ズバ」捏造は「あるある」よりはるかに悪質!」と言う記事を読んだ。 http://d.hatena.ne.jp/essa/20070405 それによると2007年1月22日にTBSが放送した 「みのもんたの朝ズバ…

K-1のマッチメークを糾弾する

昨日はTVでK-1MAXを見た。 WMF(世界ムエタイ連盟:アマチュア)世界大会でジュニア部門で金メダルを獲得した 期待の新星HIROYA(河部弘也)のプロ2戦目が放送されていた。 顔にはあどけなさの残る15歳のHIROYAだが バランスが良く、パンチ・キックとも威…

ロック検定テキストを見た

先日、宣伝文句が気に入らないと取り上げた 「MTVロック検定公式テキストブック」の実物を見てみた。 よくあるロックガイドの類なのだけど <ベスト・アルバム100>と<ライヴ・アルバム50選>が別項目になっているけど <ベスト・アルバム100>のところにボブ・マ…

ノイラートの船は快速かも

dankogaiさんのサイト"404 Blog Not Found"の2007年03月16日付の記事 「科学=永遠のβ版」http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50787697.html は非常に興味深いし、良いところを突いていると思う。 「確かに永遠のβ版には、100%保証はありえない。そ…

ロックの勉強?

「MTVロック検定公式テキストブック」なる本が出たらしい。 http://www.cdjournal.com/main/news/news.php?nno=14544 宣伝文句を見ると「これ1冊読めばたちまちロック通になれる」。 なんかすごーくいやーな気分。 自分は貧弱な知識で偏った嗜好で偏った音楽…

李下に冠を正さず

報道によると、タミフル(一般名オセルタミビル)服用後の異常行動について調査している 厚労省の研究班の主任研究者である横田俊平教授(横浜市立大)の講座が タミフルの販売元の中外製薬(製造元のロシュの傘下)から 奨学寄附金を受け取っていたそうだ。…

二項対立を超えて

サイエンス・コミュニケーションといったものに それなりに期待しているものの、 自分自身は踏み込みきれない違和感のようなものを感じ続けてきたのだが、 ようやくそれが何であったかが見えてきたような気がする。 サイエンス・コミュニケーションの分野で…

科学を生きる

東大の松原隆一郎教授(社会経済学)に「武道を生きる」(2006年、NTT出版)という スポーツ社会学(?)系の著作がある。 松原教授は大道塾総本部でビジネスマンクラス師範代を務める武道家でもあり、 その実体験から、学校や企業に支えられた競技スポーツ…

アマチュア・サイエンス

昨日、金子賢のプロ格闘家を断念して俳優復帰云々を書いてから思ったのだが、 ポスドクや研究者のキャリア・チェンジにも通じる部分があるのではないだろうか。 研究者のキャリア・チェンジ云々という話題であると アカデミック・ポジションへの競争から降り…

金子賢が俳優復帰するらしい

報道によると金子賢が俳優に戻るらしい。 「自分の本当にやりたいことが初めて見つかった」とか言って 芸能活動から足を洗って格闘技に専念する云々だったと思うが、 2年間で見切りを付けた様だ。 アマチュアでの公式試合経験もないまま 視聴率のための客寄…

飲み会で血液型性格判断を批判するのは難しい

昨日(2/19)は職場の飲み会があった。 奇しくもボンの命日であるが、 残念ながらそこでそういう話題で盛り上がれるハズもなく、 当たり障りない世間的な話題にお付き合いすることに。 飲み会は2月から入ってきた人の歓迎会であったので そこで女性陣から血…

A.ワイスマンの実験を振り返る

サイエンス・リテラシー云々で言えば、 実験のデザインの良し悪しを評価できることも重要だろう。 たとえ番組側に意図的な捏造がなくても、 TVの健康情報番組がアテにならないのは そこで行われる実験の大部分が デザインの悪いことから判断できるはずだ。 …

K-1にもライセンス制度を

昨日は、TVでK-1 MAX日本代表決定トーナメントを見た。 相変わらず視聴率の稼ぎのためなのか 1回戦のアンディ・オロゴンvs.小比類巻貴之がフルに放送されていたのに トーナメント準決勝のTATSUJIvs.安廣一哉は抜粋のみ、 1回戦でも佐藤嘉洋vs.白須康仁は3ラ…

サイエンスとメディアとリテラシー

理科教育とか科学コミュニケーションの分野で サイエンス・リテラシーという言葉が使われるている。 特に理科離れとかそういう文脈で見掛けるようだ。 辞書を引くとリテラシーの原義は読み書きの能力のことだが サイエンス・リテラシーという言葉は 科学に関…