2011-01-01から1年間の記事一覧
sivadさんが「低線量被曝による鼻血について考える」 http://d.hatena.ne.jp/sivad/20110906/p1 という興味深い記事を書いておられる。 低線量の放射線による鼻血というよりも 放射性降下物の粘膜への付着による鼻血の可能性については、 安易に否定すべきで…
自分は理学部化学系学科の出身なので、 化学がどういうものかについては無知ではないつもりだ。 それで前々から気になっている疑問の一つが、 科学コミュニケーション業界などで見られる 「日本では科学と技術が区別されていない」 「科学(サイエンス)は何…
原発事故で専門家が信用を失ったことについてちょっと検索していたら 山口浩という人の「『専門家』の責務としての科学コミュニケーション」 http://synodos.livedoor.biz/archives/1798062.html という記事を見つけた。 そこでの 「その観点で注目したいの…
原発事故で原子力に関する学者達が信頼を失ったのは、 意図的な嘘をついたからであって、 それ以外のことは瑣末な枝葉に過ぎないと思う。 全電源喪失から数時間でメルトダウンどころかメルトスルーが起こるということは 原子力安全基盤機構のシミュレーショ…
講談社ブルーバックスの「現代人のための高校理科」シリーズや、 文一総合出版の「新しい科学の教科書」シリーズといった 数多くの理科教育書で知られる 左巻健男・法政大学教授がそのブログで、 「検索で2chでぼくが博士号無し、工業高出身など学歴などをバ…
児玉龍彦・東大アイソトープ総合センター長の 衆議院厚生労働委員会での参考人陳述が話題を呼んでいるが、 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/8f7f0d5f9d925ebfe7c57aa544efd862 その中で名指しはされていないが 「プルトニウムを飲んでも大丈夫という…
ちょっと「国策」と「科学コミュニケーション」で検索すると 「サイエンスコミュニケーション国際シンポジウム「科学を語り合う」」 http://www.life-bio.or.jp/topics/topics212.html というのが引っ掛かってきた。 どうやら科学技術政策研究所がブリティッ…
理工系の博士を市民が個別の問題について相談するための、 医師や弁護士に相当する科学コミュニケーションの専門家とみなすことに 賛成できないのは先日書いたが、 医師や弁護士に相当するのは博士ではなく技術士だろう - 地獄のハイウェイ そこで書き漏らし…
昨夜の記事(医師や弁護士に相当するのは博士ではなく技術士だろう - 地獄のハイウェイ)の続きで、 技術士と理学・工学分野の博士の間の関連付けについて考える。 医師や弁護士のような無資格者の業務を排除するような 独占的な地位が技術士には与えられて…
医師や弁護士が担っているような、 個別の問題について市民が相談する専門家という パーソナルな科学コミュニケーションの担い手について、 榎木英介さんが書いておられる。 http://d.hatena.ne.jp/scicom/20110725/p1 「医療や法律だけでなく、科学技術に関…
原発ジプシーという言葉が、一般社会に知られるようになったのは、このノンフィクションによる。著者が臨時雇いの下請け労働者として美浜、福島第一原発、敦賀原発で実際に就労した体験記。初版は1979年だが、自分が読んだのは今年になって現代書館から出た…
昨日から制服向上委員会とかいう(自分は全然知らなかった)アイドルグループが、 「脱原発ソングにクレームが入ったため出演取りやめになった」というニュースが流れている。 そのオフィシャルブログ(?)にも 「先日、フジロックフェスティバル'11に出演…
先日、政府と科学者の関係をパトロン・クライアント関係であると書いたが、 ネットで検索したら同じようにパトロン・クライアント関係として政府と科学者の関係を見ているものがあった。それは田中一郎という研究者の「ガリレオと処世術としての自然研究 : …
科学コミュニケーションにおいて原発推進プロパガンダについて どう考えているか、どう考えるべきなのかという昨晩書いたことの続き。 科学コミュニケーション業界には、 科学コミュニケーションはプロパガンダとは違うというような見解もあるようだが、 (…
ふと原子力村というか原発推進派の方の情報発信(プロパガンダ?)は 科学コミュニケーションの範囲に入るのだろうか?と思った。 例えば、 「原子力百科事典ATOMICA」 http://www.rist.or.jp/atomica/ とかは結構参考になるし、 またプロパガンダ色がかなり…
神保哲生という人がやっている「マル激トーク」というところに、平川秀幸をゲストにした「なぜ「専門家」は信用できないのか」というのがあった。 http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2011/04/post_107.html その中で注目したのは 「例えば科学者の「…
阪大の菊池誠と平川秀幸のツィッターでのやりとりをまとめたhttp://togetter.com/li/159792というページを見てものすごく不愉快な気分になった。「リスク比較を血も涙もなくやる」という言い方が繰り返し使われているからだ。「血も涙もない」というは、Yaho…
最近になって知ったのだが、 厚生労働省による統計だと2010年の熱中症による死者は1,718名だったそうだ。 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001g7ag-att/2r9852000001g7fo.pdf 人口10万人あたりで1.4人だそうだ。 昨年は記録的な猛暑であったため…
政府および東京電力の情報の開示が十分でなかったことに対して 日本原子力学会が声明を出したようだ。 http://www.aesj.or.jp/info/pressrelease/pr20110704.pdf これまでも政府や東電の情報隠蔽を批判する声は各方面から上がっていたが、 原子力を専門とす…
今朝の読売新聞の1面に 「原発撤退で電気代2121円増、維持なら372円増」という記事が出ていた。 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110703-OYT1T00003.htm 日本学術会議の分科会(エネルギー政策の選択肢分科会)が 原発の撤退から現状維持・推進まで…
雑誌「クロワッサン」の表紙のコピーに 「放射線によって傷ついた遺伝子は子孫に伝えられていきます」と、(生命科学者)柳澤桂子さん。 という文言が使われたといってネットの一部で騒ぎになっているらしい。 柳澤桂子の極めて常識的な発言が問題視されてい…
日本学術会議会長だった(6月19日付で70歳定年制により退任)金澤一郎は、 退任2日前の6月17日に「放射線防護の対策を正しく理解するために」という会長談話を出した。 http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d11.pdf これに対して自分は批判した…
先日、学術会議会長談話( http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d11.pdf )を発表した金澤一郎は、経歴( http://www.scj.go.jp/ja/head/pdf/profile.pdf )を見ると平成14年4月より宮内庁皇室医務主管(兼任)、平成19年4月より宮内庁皇室医務…
低線量被曝の健康被害の問題で少し調べていたら、 1990年にIAEA(国際原子力機関)が組織した チェルノブイリ事故被害調査の国際諮問委員会(国際チェルノブイリプロジェクト)の http://www-pub.iaea.org/MTCD/publications/PDF/Pub884e_web.pdf 委員長を務…
日本学術会議の金澤一郎会長が6月17日付けで 「放射線防護の対策を正しく理解するために」というのを公表した。 http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d11.pdf いわく 「今回の漏出した放射性物質による一般の人々の被ばくは、このうち、しきい…
以前に「科学者と一般市民しかいないのか?」という記事を書いて、 科学コミュニケーション等の分野の一部で見られる、 科学者vs.一般市民という2項対立の図式への不満を述べたことがある。 考えてみると一般市民というのは問題によって変わってくる。 例え…
ちょっと大きめの本屋に行ったら原発事故関連本のコーナーに、 安斎育郎「福島原発事故」という本が 高木仁三郎、小出裕章や広瀬隆といった人達の本と並んで積んであった。 安斎育郎は、 これまで巷ではもっぱら疑似科学批判の人として知られていたと思うが…
ツィッターの方で、福島第1原発事故に関する科学コミュニケーションを巡って 「@hirakawah と@kikumaco の対話 欠如モデルほか」とか http://togetter.com/li/145435 「科学者への信頼は失われたのか?科学者達の努力と疲弊」 http://togetter.com/li/145352…
誤解されないように最初に宣言しておくが 自分は科学が価値中立的だとは全く思っていない。 近代社会の中で「善」とされるもであるからこそ、 それを推進しようとする社会的努力が行われていると信じている。 従って近代社会の価値規範を是としない立場(例…
最近知ったのだが 「過去200年で最も重要な哲学者」というのがあった。 http://leiterreports.typepad.com/blog/2009/03/so-who-is-the-most-important-philosopher-of-the-past-200-years.html 1. ヴィトゲンシュタイン 2. フレーゲ 3. ラッセル 4. J.S.ミ…